序章「精神疾患の方のための移送支援ネット」設立の提案書

東京慈恵会医科大学 医学部看護学科 精神看護学 講師
石川 純子様

ハートハンド グループでは、今まで数多くのご利用者様、そのご家族、そして彼らに関わる人たちと接し、さまざまなご要望をいただきました。そうしたご要望に少しでもお応えしたいとの想いから、送迎という介護タクシーの枠にこだわらず、グループ独自の研修を重ねた介護ヘルパーが同乗し介助した上で買い物や会食、旅行、結婚式などのお手伝いをさせていただいております。

このたび、東京慈恵会医科大学 医学部看護学科 精神看護学 講師 石川様から、精神疾患の方の移送に関して、介護タクシー事業者との連携を模索していらっしゃるとのお話を受け、ハートハンド グループとしましては、ドライバー+介護ヘルパー対応という2人体制の経験を生かして、精神疾患の患者様およびご家族様のために、微力ながらお役に立ちたいと考えました。

先日行ったテレビ会議では、関西では精神疾患の患者に関して第34条に基づく行政が主体となり公的な移送がスムーズに行われているが、東京では移送の数が膨大なためか、まだまだ公的な移送制度の運用に時間がかかっているとお聞きしました。
つまり、公的な機関ではなく精神疾患の専門知識を持たない民間救急や介護タクシーにその負担が重くのしかかっており、安全を考えての拘束も止むなしという現状なのではないかとのことでした。

私どもハートハンド グループも、認知症の方のヘルパー対応は経験があるものの、精神疾患の方の移送に関しては経験不十分であり、精神疾患の基礎的知識、乗車時や移送時のケア方法等を習得した上でなければ、軽々に移送をお手伝いさせていただくことができません。

そこで、精神疾患の患者様とご家族のご不安やご負担を軽減するため、患者家族と移送業者(介護タクシー)を結ぶ「精神疾患の方のための移送支援ネット」の設立をご提案いたします。

石川様はじめグループの看護師・医師が中心となって、精神科クリニックや精神保健福祉士または患者家族からの移送相談・依頼を受けていただき、面談・打ち合わせの上移送方法を選択し、私ども事業者へ発注していただくという方法です。(図①参照)
この運営については、ボランティアではなく、きちんとした料金体制を整え、運営が無理なく継続できるようにする必要があります。団体の設立は、個人で行うより社会的に信用度が高くなり、また、一定の料金体制により、かえってご利用者様には安心感を与えるものと思われます。

私どもハートハンド グループでは、配車センターを設置し、「精神疾患の方のための移送支援ネット」からの依頼に対し、移送方法に適したドライバーや介護ヘルパーを手配できるよう体制を整えます。

移送につきましては、過度な拘束を避け、ご本人とご家族が安心かつ安全に移送できるよう努力いたします。そのためにはまず精神疾患の基礎知識を学ぶ必要があり、精神疾患の研修会(セミナー)の開催を考えております。つきましては、その講師を石川様にお願いいたしたく、重ねてご提案させていただきます。
  このセミナーを通じて、石川様をはじめ精神科の看護師や医師の方々と、私どもドライバーや介護ヘルパーとの異業種交流が深まれば、介護の技術を向上させて、精神疾患のみならず、さまざまなご利用者様をより安心安全に移送することができるのではないかと、大いに可能性を感じているところであります。

以上の提案をぜひご検討いただき、ご意見をお聞かせくださいますようお願い申し上げます。

2020年7月

ハートハンド グループ      
〒157-0067 東京都世田谷区喜多見8-8-20
電話 050-3571-3539
FAX 03-3415-2238
代 表 森谷 冬樹 (りーふ・ケア)
副代表 荒川由紀子 (株式会社ふくえみ)
事務局 高木 祐次 (143ケアタクシー)